整体の世界に入って、とにかく一番最初に覚えたいと思った技術が骨盤矯正でした。この世界に入った動機が骨盤矯正の可能性に魅了されたところが大きく、骨盤矯正に体質改善の光明を見たのです。
しかし、骨盤矯正を本当の意味で習得するのには時間がかかりました。整体学校、短期講習会など色々なところで骨盤矯正の手技を学んできたですが、もうひとつ自信がないというか、しっくりとこない自分がいました。知識も経験もそれなりに得たけれども、求めていたものと少し違う。施術をした自分が納得のいく変化を感じられない。そんな気持ちがあったので開業当時は骨盤矯正というPR文句を封印していたのです。
実際には、それまで身につけてきた手技でも変化を出すことはできていました。足の長さの違い、骨盤の歪み、これらに対して施術後いい結果は出せていたのです。しかし、何かが足りない。その足りないものに気付くまで少し時間を要しましたが整体の施術を重ねていくことで、ようやく見えてきたのです。それは施術後に骨盤やお尻にダイナミズム(力強さ) を感じないということでした。身体の根幹となる骨盤やお尻には本来、力強さが備わっているものなのです。その力強さは人それぞれ多少違うものですが、骨盤矯正後にその変化を感じられない。そのことが施術者として納得のいかないことだったのです。
ただ、そのことに気付いても、どうしてよいのかわからないままでした。自分の知っていることは今まで色々とやってきたし、骨盤矯正関連の本も沢山読んできました。結局打開できない手詰まり感に陥っていたのです。
でも、人生は面白いもので、ある切っ掛けをもとに、いい方向へ事が運ぶようになったのです。その切っ掛けとは真健康法の三浦勉先生との出会いです。三浦先生とは整体サイトの掲示板で交流をとるようになったのですが、ひょんなことから一度お会いすることになり、そのときに骨盤矯正を教わることになりました。けれど、失礼ながら全く期待はしていなかったのです。というのも三浦先生の骨盤矯正は誰かに習ったものではないということでした。「自分の奥さんが腰痛持ちで骨盤をいじったら治ちゃった」と言うのです。それを聞いて「オイオイ勘弁してくれよ。オレの方が沢山学んできているよ。学ぶことなんてないのでは?」というのが正直な気持ちでした。でも、三浦の先生の骨盤矯正は今まで教わってきたものとは少し違っていたのです。
実際に自分自身の体で受けてみて、こんなんで治るの? 三浦先生の骨盤矯正は整体学校や整体・カイロプラクティックの本でも見たことない手技だったので、まずそのことに抵抗がありました。その後教えていただいた手技を復習して、実践レベルで使える程度までマスターした頃、この手技が理にかなっていることを初めて理解することが出来ました。三浦先生から教わった手技と同じようなことを以前から私もしていたつもりなのですが・・・ アプローチの仕方が少し変わるだけで、こんなに違うものなのかというのが実感でした。
私の骨盤矯正が変わったのは、それからです。骨盤の形が正常に戻ること以外にも即効性や持続性のアップ、そして骨盤やお尻にダイナミズムを感じられるようになったのです。また、そのことが自信となり、骨盤周りのアプローチに自分なりの磨きをかけられるようになりました。今まで学んできた骨盤矯正などの手技が昔以上に生かせるようになったのです。
納得のいく骨盤矯正ができるようになって、本当の意味で整体師に成れたような気がしました。
世の中に骨盤矯正ができるという整体の先生は沢山いますが、私に納得のいく骨盤矯正を見せてくれたのは三浦先生だけです。 そのお蔭でいい仕事ができるようになりました。三浦先生には今も心より感謝しております。