首が身体の構造や神経系において非常に重要な役割を果たしているためです。以下に説明します。
1. 自律神経の調整
首には自律神経の重要な経路が集中しています。
- 迷走神経: 首を通る主要な副交感神経で、心拍数の調整に関与。首の緊張がほぐれると迷走神経の働きが正常化し、心拍が落ち着く可能性があります。
- 交感神経節: 頚椎周辺には交感神経が集中しており、これが過剰に活性化すると動悸が起こる場合があります。
2. 血流と酸素供給の改善
首は脳や心臓への血流を供給する大事な通路です。
- 首の筋肉の緊張や歪みが頚動脈を圧迫すると、血圧や心拍数の変動が起こることがあります。
- 整体で筋肉の緊張を解放すると、血流がスムーズになり、動悸の軽減に寄与します。
3. 筋緊張の緩和
首の筋肉(特に胸鎖乳突筋や斜角筋)は、ストレスや姿勢の悪さで緊張しやすい部分です。
- 筋肉の緊張が交感神経を刺激すると、心拍が増加しやすくなります。
- 整体で筋緊張をゆるめると、神経の過剰な興奮が抑えられることがあります。
4. 姿勢改善による全身への影響
首の歪みや不良姿勢(猫背やストレートネック)は、全身のバランスに影響を与えます。
- 頚椎の歪みが神経圧迫や血行不良を引き起こし、動悸や不調を誘発。
- 整体で首のアライメントを整えることで、全身のバランスが改善し、自律神経や血流が整う。
5. リラックス効果
整体そのものが持つリラクゼーション効果も重要です。
- 首を丁寧にケアされると、副交感神経が優位になり、ストレス性の動悸が和らぐ可能性があります。
なぜ首が重要なのか?
首は「神経、血流、リンパ」が交差する人体のハブ(集約点)のような役割を果たしています。そのため、首を整えると以下のような全身的なメリットが得られます:
- 自律神経が整う → 心拍や呼吸が安定。
- 血流が改善 → 心臓の負担が軽減。
- 筋緊張が解消 → 不快な症状が軽減。
動悸症状の首以外の原因
- 生理的な要因(正常な反応) 運動、ストレスや不安、カフェインやアルコール、食事による胃腸への負荷
- 心臓や血管の問題 不整脈、心不全、冠動脈疾患、弁膜症
- ホルモンや代謝の異常 甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)、低血糖、更年期障害
- 薬剤や物質の影響 薬の副作用(気管支拡張薬、甲状腺ホルモン薬など)、覚醒剤やドラッグ
- その他の原因 貧血、脱水、発熱や感染症
動悸の原因は様々であります。動悸が頻繁に起こる場合、まずは医療機関に行くことをオススメします。心臓や甲状腺などの疾患がないのに動悸がおさまらない。そのようなときは整体での調整が有効であるケースが多いです。整体による首の調整は動悸改善以外にも、全身の「流れ」を良くし、自然治癒力を引き出す一つのアプローチといえます。