自律神経失調症の改善秘訣


1.自律神経失調症の改善は背骨の横の筋肉に


心臓外科医だった福増廣幸先生(※1)は自身の著書で背骨の横の筋肉が緊張したままだと自律神経の誤作動が起きる(要約)と述べています。このことは当整体所の臨床経験からも納得するものであります。顕著な例としては背中左側にある胃のポイントに筋肉の強い緊張があるときは胃の不具合が起きることが多く、この緊張を取り除くことで症状が改善されるケースが多々あります。同様に腰にある大腸のポイントに強い緊張があれば大腸の不具合。首のつけねのポイントは動悸(心臓や肺、甲状腺)。背中右側にある肝臓のポイントに緊張が目立つときは疲れが抜けづらい(肝臓)などがあります。

自律神経失調症のポイント

自律神経失調症に陥っている人の主訴は各自違いますが、身体にあらわれる症状は似たようなところがあります。

  • 首や肩の異常(強いコリやストレートネックなど)
  • 背中や腰が硬い
  • バランス、姿勢が崩れていて、よい姿勢を保つことに苦労する
  • 呼吸が浅い
  • 体がリラックスできない(緊張しやすい)
  • 疲労が抜けない

これらの症状が多く現れている人ほど、不具合の状態が深刻化しやすい傾向にあります。

自律神経失調症の改善には、まず主訴と上記の症状を取り除くこと。そのためには背骨の横の筋肉で異常に緊張しているところを探し出し、その緊張を取り除いてあげることです。

当整体所では、それに加えて

  • 体液(血液、リンパ、脳脊髄液)循環をよくする
  • 体のバランスを整える

この2つを改善することで更によい施術効果を上げております。

日頃から体液循環の促進、体のバランスを整えることで自己回復力がしっかり働く体にしておくことは非常に大事です。筋肉の具合、疲労の回復、睡眠の質、脳の働きなどに大きな影響があります。体液循環が悪く、体のバランスが悪い人ほど筋肉、疲労、睡眠、脳の状態も悪く、自律神経の働きにも不具合が現れやすくなります。

 

ちなみに当整体所でおこなう自律神経改善のための施術は次のとおりです。(1度の施術ですべてことをおこなっているわけではありません。必要なものを選択して使い分けております。)

  • 筋肉の緊張を抜く押圧療法と体操療法
  • 頭蓋骨、骨盤、背骨の動きを出すためのソフトな矯正(調整)
  • 温熱治療器で背骨周りを刺激

軽いものであれば1回の施術で良好な結果が得られますし、その後の施術を必要としない人もおられます。数年単位で症状を患っていたりする人は初期の施術では、施術後に改善効果を感じられないこともあります。しかし、回数を重ねることで改善効果を感じられるようになっていきます。また、人によっては改善と悪化を繰り返したあとに改善効果が持続していくケースもあります。

不安恐怖症などの症状の場合は、病院でいただくお薬(抗不安薬、抗うつ薬)と併用して、整体施術を受ける人もおります。そのような場合は、徐々にお薬を減らしていくような努力をして、不安がなくなった時点でお薬を止めるような形をとっています。(投薬については自分で判断せず、必ず医師の判断を仰ぐようにお願いしています)

次のような人は一時的に症状が改善しても再発するケースが多いです。改善後も要注意。改善後も定期的な施術をおこなうことで当整体所では大変よい結果がでております。

  • 生まれつき体の硬い人(家系的にコレステロール値が高いなど)
  • 骨盤周りの筋肉が硬い人(疲労を蓄積している人に多い)
  • 慢性的な肩こりの人(ストレス状態にあることが多い)
  • 起立性調節障害を患っている人
  • 精神疾患を患っている人

 

(※1)福増廣幸(故人) 1941年愛媛県生まれ。京都大学医学部卒業。医学博士。心臓外科の第一線で活躍後、89年東洋医学を取り入れた「触手療法」に転身。著書「最新医学が解明する奇跡の「触手療法」 慢性筋肉疲労が病気をつくる!」「筋肉疲労が病気の原因だった!? 驚異の触手療法」

 


2.自律神経失調症の症状


病院検査では何も異常はないが原因不明の不定愁訴に悩まされている。このような症状を病院では自律神経失調症という病名で診断していることが多いようです。

強い倦怠感、疲れやすい、気持ち悪さ、めまい、ふらつき、耳鳴り、急な心拍数増加(動悸)、多量の汗、震え、立ちくらみ、目のかすみ、吐き気、偏頭痛、頭痛、微熱、過呼吸、生理不順、記憶力低下、思考・集中力低下、不眠、睡眠障害、朝起きられない、関節や筋肉の痛み、機能性胃腸炎、体温調整機能の低下、光や音に過敏、うつ気味、冷え・のぼせ、血圧不安定、過敏性腸症候群、食欲不振、気分の落ち込み、風邪気味、いらいら・焦燥感、光が眩しい、呼吸がしづらい(息苦しい)、寝ても疲れがとれない、パニック障害、五月病、ノイローゼ、気象病、・・・

自律神経失調症の症状

自律神経失調症の人は情緒不安定などの神経症と思われる症状もあらわれてきます。

自律神経失調症には様々な症状があり、主訴や症状の度合いも各自違いますが、基本的には肉体的な疲弊が目立つことが多く、症状発症により不快感・不安感を覚えるようになります。

環境的ストレス(熱中症、寒暖差など)、心理的ストレス(強い不安感、ショック、トラウマ、プレッシャーなど)、肉体的ストレス(事故、過剰労働など)が症状を発生させる切っ掛けとなり、一度発作的症状を起こした人は再発の恐怖から強い不安感に襲われるようになります。そのため発作的症状が起こりえると思う行動や環境を嫌うようになり、ストレス環境を遠ざけるようになっていきます。(職場や人ごみ、満員の通勤電車、重労働などを苦手とするようになる)

患者に対して周囲の人たちの理解力も大切であり、「改善しないのは精神的弱さ」「根性が無いから」というような感じで周囲の人たちが捉えていますと、患者のプレッシャーとなり症状を悪化させてしまうこともあるようです。

自律神経失調症になるような人は自分の身体に対して無神経または過信しているところがあり、ストレスを掛け続けているのに、そのことに気付いていない。または気付いていてもケアしない。このような人が何らかの切っ掛けで発症しているケースが多いように見受けられます。

 


3.自律神経の働き


自律神経とは生命を維持するための重要な神経であり、身体の内部環境(呼吸、血圧、体温、消化など)の調整に働く神経です。脳と内臓器官を繋いでいる神経で、各内臓器官の機能を本人の意思に関係なく制御しています。自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があり、お互いにバランスを取りながら働いています。

交感神経と副交感神経

通常、交感神経が優位に働いているときは副交感神経の働きが弱くなり、副交感神経が優位に働いているときは交感神経の働きが弱くなるようになっています。自律神経は心の状態、天気、時間帯などによって変化します。心が闘争(緊張・興奮)状態にあるとき、また日中や晴天のとき(上空に高気圧があるとき)は、身体活動を盛んにおこなうために交感神経が優位に働き、肉体(骨格筋)への血流が促進されます。心がリラックスしている状態、また夜中や雨天のとき(上空に低気圧があるとき)は、身体を癒すために副交感神経が優位に働き、栄養吸収などの働きが高まります。

 

自律神経の働き

継続したストレスや疲労蓄積、夜寝るべき時間帯に起きていたりすると自律神経のバランスは崩れていきます。昼間活動的に動きたいのに動けない。夜眠りたいのに眠れない。特別な病気がないのに、そのような症状が続くのであれば自律神経のバランスを崩していると疑ったほうがよいでしょう。

 


4.生活習慣を見直す


私たちの生活でのストレスや疲労は自己回復力によって、身体の方で勝手に回復機能が働き処理してくれています。その自己回復力は脳からの指令で自律神経を通して機能しています。不調が続くということは自己回復力が(自律神経の中枢が)機能を発揮できていない状態であります。

では、整体の施術で原因(緊張や異常)を取り除けばいいのかと申しますと、それだけでは完璧ではないです。背骨の横の筋肉の緊張、体液の流れを悪くした原因にも目を向けなければいけません。

様々なストレスや過労によって自律神経失調症を発症させているわけですから、思い当たるストレス群を軽減していくことは大切です。そうしないと改善しても再発の可能性が残ります。競争社会で生き抜いていかなければならない私たちにとっては簡単なことではありません。けれども問題が起きているのに、その原因となるものから目を背(そむ)けていては、いつまで経っても根本的な改善には繋がりません。ストレス群の軽減、そして生活リズムを正すことに努めましょう。身体にいいことをしたり生活リズムを整えることで精神安定や心に穏やかさを取り戻せます。以下のことは生活の中に取り入れていただきたい健康法や注意点です。可能なものから取り入れていただけたらと思います。(生活リズムが崩れている人には1~3が大切です)

  1. 睡眠をしっかりとる。とにかく重要!
  2. 朝早く起きて、真っ先に太陽の光を数分浴びる。精神安定、免疫、睡眠に重要!
  3. リズム運動を20分程度おこなう。オススメはウォーキング、エアロビクス。
  4. 背すじを伸ばして上半身をリラックスさせる。よい呼吸には大事。よい呼吸ができれば、それだけ体に酸素を取り入れることができ自己回復力の向上に繋がります。
  5. 同じ姿勢が続くときは肩を回したり、背伸びしたりして、体が固まらないように気をつける。
  6. スマホのやりすぎに注意。長時間の下向き姿勢をとらない。眼を酷使しない。
  7. 少量の水をこまめに摂取する。細胞には水が必要。
  8. カフェイン、甘味、冷たい飲み物、アルコールを摂り過ぎない。
  9. 身体の冷えに気をつける。身体の冷えは万病のもと。
  10. 身体が硬い場合にはストレッチなどをおこなう。硬いのは症状回復に苦労します。
  11. 代謝をよくする。入浴、体操、有酸素運動など。
  12. 何も考えない時間を作る。オススメは瞑想。

固まった体を体操でほぐす

 


元気のツボ整体研究所
〈開業当初から自律神経失調症の改善に努めている治療院です〉

埼玉県川口市木曽呂684-1 101号室
TEL 048-297-7144

東浦和、東川口、戸塚安行、各駅から車で約10分。川口駅からは約30分。南浦和駅からは約20分。

さいたま市緑区、越谷、草加、蕨、戸田からのご来院もお待ちしております。

2020-02-01